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消えゆく証を何度でも

何度も逢瀬を重ね、私好みに仕立てあげられた奴隷とのセッション記録。今回は、連日で足を運んできた初日。
奴隷はいつも通り、静かな笑顔で私の荷物を運び入れ、言を待たず私のジャケットを受け取る。サイドテーブルには素敵な包みの手土産を置いて、いつものように私をもてなしてくれる奴隷。春にしては暖かく、冷房を入れてもいいくらいの気候だった。暖かくなってきたね、なんて他愛ない会話から静かに始まる時間。これほど穏やかな時間であるのに、全てが終わると、私の訪れは一瞬の思い出へと変わってしまう。溜め込んだゆく宛のない想いを綺麗に洗い流し、容赦のない痕跡を深く刻んで去ってゆく嵐のような一瞬の時間。痕跡を見て夢ではないと感じられるのも束の間。時間が経つと記憶と共にその痕跡すらも薄まり、現にあったことなのかわからなくなってしまう。それでも確かに心の中にゆく宛のない忠誠心が膨らみ続ける。そんな一連のひと時が、また静かに始まろうとしていた。

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