Columns

  1. HOME
  2. ブログ
  3. セッション記録
  4. 消えてしまう傷跡と膨らむ忠誠心

消えてしまう傷跡と膨らむ忠誠心

1週間の間を空けて、またすぐに会いにやってきてくれた。たった1週間。けれど、マゾにとっては耐えがたい時間だったことでしょう。
扉を開けると前回と同じように照れが滲んだ微笑みを浮かべて迎えてくれたマゾ。
「また来てしまいました…。」
そう言いながら、無意識に太ももあたりに手をやる。そこに刻んであげたはずの傷跡は、もうなくなっていた。マゾは、前回私と会って帰宅して以降、日々傷跡が薄くなってゆくことが悲しかったのだという。身体に残った傷跡は、私が確かにマゾへ触れた証。さぞかし寂しかったことでしょう。

もっと話したそうな様子なのに言葉にならず、一言「証を残してください…。」そう言って、黙って私を見上げるしかできないマゾ。何も話そうとしなくても良い。言葉にしなくても、お前が何を望んでいるのか、簡単に分かる。前回、誰にも打ち明けられなかった願望を曝け出すというハードルを超えてしまったのだからね。私と初めて対面し、初めての刺激に心奪われ、これまでの人生で見向きもしなかったハードルを優に超えてしまった。私と会えない空白の1週間。私とのセッションを何度も反復しているうちに、もう一度、さもすれば、もっと強い刺激を欲するような身体へと開発されてしまったのでしょう。身体の傷跡は消えてしまっても、心に刻まれた忠誠心は膨らむ一方。自分の中で巻き起こっている欲情を言葉にできるほど整理が追いつかず、たくさん、たくさん迷い、一途な思いを募らせた苦しい1週間だったはず。その上で、心に有象無象に湧き上がる感情を全て飲み込み言った、“証を残してください”という一言は、なんて健気なんでしょう。私の心まで温かい気持ちになってしまった。

素早く後ろ手にし縄で拘束。ちょうどいいところにあったホテルの柱へ縛り付ける。柱と一体化したマゾ。

叩く道具はたくさんある。一本鞭、ケイン、金属のスタッズがついたスパンキングラケット…。身体だけではない。心にまで私の証を刻みつけるように思いっきりスパンキングラケットを振り上げる。

叩くたび、私が教えた通り甲高い声を上げるマゾ。軽く叩く程度では証は残らない。思いっきり振り上げると、思わず「いた…」と言いかけてしまいそうになるマヌケなマゾ。いくら反射でも、痛いだなんて弱音は聞きたくない。せっかく叩いていただいているのに、感謝の言葉とは程遠い言葉が思わず出てしまうなんてお前も辛いでしょう?ならばと、口を開けなさいと命じる。その状態で叩けば、反射で「ああ!ありがとうございます!」としか言えなくなる。思いっきりスパンキングラケットを振り上げ、狙った場所に証を残してあげた。金属のスタッズの網模様がくっきり。お肉の焼き目みたい。いい焼き加減で美味しそうね。そう言いながら、内腿を思いっきり噛みつく。噛まれるだなんて思ってもみなかったのでしょう。聞いた事もない悲鳴をあげるマゾ。うれしくて堪らないって悲鳴ね。私には分かるわ。

向かって左のマゾの腿に、私の噛み跡が2箇所うっすらと見える。
まだまだ足りない。ベットへうつ伏せにし縛り上げる。マゾをラッピングするかのような気分。

マゾの弱点がわかりやすく露わに。逃げることも暴れる事もできない。私の与える刺激を、その小さな弱点で受け止めるだけ。

電気の流れる金属棒を2本当てると、動かせないはずの身体を必死に捩る。何回か繰り返しているうち、金属棒を1本しか当てていないのに身体を捩ってしまう狂っぷり。電気なのだからマイナスとプラス、どちらも繋げないと電気は流れないでしょう?

縄をゆっくり解いていくたび、「解かれるのと、なんか寂しいです。」そう言うマゾ。すっかり私の施す縄と、私の支配下に酔ってしまったよう。縄を解いても、お前の身体はお前のものじゃない。私のデカマラを喉奥へ突っ込み、頭を押さえ思う存分腰を振る。喉にまで私の証を残してあげる。思えばわずかな時間でお前の触覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、それらの全てに私の証を刻み込んでいる。これでもう、寂しいだなんて思わないでしょう?

最後は、私から頂ける最高峰のフェロモンを口に流し込む。マゾは全てを飲み込み、幸せそうな笑みを浮かべる。前回はまだ頂けなかった聖水。お前にとって、こんなにも美味しくて幸せなものはこの世にないはず。

セッションが終わったら、前回と同じくチョコレートを一緒に食べました。オーガズムがまだ続いていて、身体の震えが止まらないマゾが、震える手で必死にコーヒーをドリップしていた姿は最高だった。楽しい時間をありがとう。

関連記事